Q:
毎日の練習をつらくなく続けられるようにするためにはどうしたらいいでしょうか?
A:
それには、環境づくりが大事です。
弦譜堂の代表・松本祐一(@YuichiMatsumoto)です。
物事を無理なく継続するためのコツとしての「環境づくりの重要性」は広く知られるようになってきました。
本やネットの記事、はたまたYouTubeなどでも音楽に限らず様々な分野で取り上げられていますので目にされた方も多いと思います。
本当にちょっとしたことから環境づくりは始まる。
ちょっとした環境づくりとは、例えばギターなら
いつでもすぐに手に取れるようにケースに入れずにスタンドに立てかけておいて利き手側に置いておく、などといったことです。
本当にコツとも言いにくいようなちょっとしたことなんですが、必ずするであろう動作の敷居は極限まで下げる必要があるのはご理解いただけると思います。
日常生活だって、例えばよく使うものは手前に置いてそうでもない物は奥の方に置く、とかそういうレベルでの話です。
でもそのちょっとしたこと、案外できないことも少なくなかったりしますよね。
譜面台を動かすのって、意外と面倒。
私の案外できないことのひとつは「譜面台の移動」です。
毎日座る場所や弾く楽器に合わせて動かしてますが、地味に面倒だと思っています。
譜面台は意外と重い。
私が普段使っている譜面台はこれです。
鉄板で出来ていて、重いです。
さらにこのようにミニテーブルも付けて
- 鉛筆
- メトロノーム
- チューナー
- 松脂(ヴィオラ・ダ・ガンバ用)
なども置いているのでますます重くなっています。
計ってみると、
4kgもありますね。
昔はよくある折り畳み式の軽い譜面台を使っていましたが、しょっちゅう倒してしまうので重めの譜面台を選んだ経緯があります。
譜面台の移動って、地味に疲れる。
ゴム足付きでフローリングの床に置いているので安定感はあるのですが
重いので引きずって動かすだけで明らかに集中力を乱されるくらいの労力がかかります。
場所を決めておけばいいじゃないかと思われるかもしれませんが、
ギターとヴィオラ・ダ・ガンバでは譜面台への目線や距離などの位置関係が異なります。
ヴィオラ・ダ・ガンバでは弓が当たらないように多少距離を取る必要がありますが、ギターを弾く時には遠いので戻したいです。
この移動が前述の通り、微妙なしんどさがあるんですねー。
譜面台にコロコロがついていれば…
長年思っていたのが
「譜面台にキャスターを付けられないか」
ということです。
キャスターって椅子の脚についているコロコロ転がる、あの小さな車輪です。
あれを譜面台に付けられないかなと。
とは言っても譜面台の脚にそのまま付けられる形をしたキャスターはありません。結構調べたんですが。
クランプか何かで挟んで無理やり取り付けようかと考えたこともありましたが、ネジや出っ張りに足を引っかけて怪我したりしそうなのでやめました。
カメラ三脚用キャスターとの出会い。
そして月日は流れ。
YouTube用の撮影機材を物色している時にこんなものを見つけました。
これはカメラの三脚用のキャスターです。
カメラを三脚に固定した状態で高さを変えずに横移動するためのアイテムです。
注文、取り付け。
譜面台の脚も三脚みたいなものですから、これは行けるのではないかと思って取り寄せてみました。
出会ってから注文まで3分くらい。
不思議と「これは行ける」という確信がありました。
届いたので早速取り付けてみます。
折りたたまれた状態で届きました。
なかなかメカメカしい重厚な外見です。
広げたところ。
ここから脚の長さを譜面台にあわせて伸ばします。
そして譜面台を乗せてみると・・・
譜面台キャスター化作戦、大成功!!!
すばらしくジャストフィットです!!
これは嬉しい。
動きも大変スムーズで、どこを持って押したり引いたりしても滑らかに動いてくれます。
これで譜面台の位置関係に煩わされることがなくなりました。
注意点としては10cmほど譜面台の高さが上がってしまうことでしょうか。
私は問題ありませんでしたが、一番下まで下げていて「これ以上高さが上がるのは困る!!」という方はまた別の工夫が要りそうです。
追記:金属パイプをカットして高さを下げる。
やはり高さが上がってしまったことは気になったので下げることにしました。
と言っても限界まですでに下げてしまっているので、これ以上下げるには縦のパイプを切り詰める必要があります。
金属パイプの切断、さすがに家ではかなりハードル高いと思われました。
鉄工所か金属加工の工場で火花を散らしながらやる作業なのではないかと。
しかしこのくらいの径のパイプを切断するなら手軽な道具があったんですね。
これにパイプを咥えさせるようにして、
回転させていくとあっさりときれいに切れます。
この切り口も見事なものだと思いませんか。
キャスターによって10cmほど上がりましたが、実際に切り詰めた長さは17cmほどでした。
元の高さよりも下げた形になります。
これで調節幅が広がりました。
2020年2月のAl Di Meolaの来日公演を見に行った時のことです。
譜面台がとても低く、床から20~30cmくらいの距離だったのが印象に残っていました。
視力など理由はいろいろあるかと思われますが、確かに低い方が疲れない気がしました。
他にもこのくらいのちょっとした工夫でより快適に改善できることはまだまだあると思います。
また何か見つけたら書いていきますね。
今回のブログはここまでです。
次回もお楽しみに。
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