マグナムロックのメンテナンス。
弦譜堂の代表・松本祐一(@YuichiMatsumoto)です。
私が使っているエレキギターには、ペグにゴトー・マグナムロックが使用されているものが2本あります。
マグナムロックは優れた性能を持つロック式ペグですが、メンテしないと
- 音にガッツがない気がする
- 音の伸びが不自然な気がする
- ロックしてるはずなのにチューニングが下がってくる
といった症状が出てきます。
お心当たりがある方には今回ご紹介するメンテナンスを試していただく価値があるかと思います。
「鉄粉除去」。すぐできて効果が高いメンテナンス。
今回は私の愛器の一本、t.m.p CCRを例にご説明します。
何をやるかと言いますと、ペグポスト内側のネジ山にたまった鉄粉を除去します。
ネジ山には金属がこすれあったことによる削れカスがかなりたまっていて、
それが弦振動の伝達や弦を固定する力の妨げになっているというわけです。
そんな大げさな、と思われるかもしれませんが、この写真を見てください。
砂鉄みたいなものが付いているのが見えますか?
こういうものがねじの隙間に詰まっていたとしたら・・・少なくとも気分は良くないですよね。
今回の作業中、4弦のペグはこんな状態になっていました。
必要な道具
用意するものは3つだけです。
- 爪楊枝(2~3本。折れたら交換します)
- キッチンぺーパー(1枚)
- 無水アルコール
いつやる?どのくらいの頻度でやる?
タイミングとしては弦交換の時についでにやるのがいいと思います。
頻度としては年に1回もやれば十分ではないでしょうか。
マグナムロックの弦を固定する役目でもあるネジのクリーニングをしてあげようというわけです。
ポスト側ネジの清掃
爪楊枝にキッチンペーパーを巻き付け、無水アルコールを5滴くらい付けます。
そしてネジを回すように右向きに回していくと自動的に奥まで引き込まれていきます。
奥まで届いたら普段弦を通す穴からキッチンペーパーが見えます。
そこまで行ったら左回しにして引き抜いていきます。
下の写真がこれを1往復行ったところです。
キッチンペーパーが黒くなっているのが見えますでしょうか。これが鉄粉です。
なかなかの量の鉄粉が取れました。
1回で終わらせずにあと1、2回同じ工程を踏んでおきましょう。
まだまだ取れるはずですから。
土台側ネジの清掃
次はヘッドに固定された土台側です。
キッチンペーパーを巻いた爪楊枝を差し込んでぐるっと1周。
塗装への影響を考慮して土台側には無水アルコールは使わず、乾拭きにとどめます。
それでもこの黒さです!!
この工程を1弦から6弦まで6本分繰り返します。
これでひとまずペグの鉄粉除去は完了です。
油は注さないでおきます(今回は)。
グリスアップをすればもっと弦振動が伝達される能率の向上は見込めるのかもしれません。
しかし万が一弦を固定する場所に潤滑油がついてしまった場合、
チューニングどころか弦の固定もおぼつかなくなり滑って抜けてしまうことすら予想されますのでやめておくことにします。
メンテナンスの結果は・・・
- 音にガッツがない気がする→どっしり図太くなった
- 音の伸びが不自然な気がする→自然に、なおかつ長く伸びるようになった
- ロックしてるはずなのにチューニングが下がってくる→大丈夫!!
故障って程じゃないけど何となく性能が落ちてきたかも、と感じていた点を解決できたように思います。
良くなったというより、マイナスだったものがゼロに戻った感覚ですね。
ピッキングの強弱がより一層出音に反映されるようにもなった気がしました。
楽器には細かいメンテナンスが大事だと、改めて思いましたね。
他のパーツにも応用できます。
この鉄粉除去、ペグに限らず他の部分でも可能ですし、有効です。
他に影響が大きい所と言えば、例えばアームのネジ。ここも改善された結果がよく感じられるところだと思います。
今回のブログはここまでです。
次回もお楽しみに。
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