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コラム
「タブ譜のx印っていったい何だ!? ギター属の奏法表記その3」ベースについての解説もします!!|TAB譜作成専門店・弦譜堂の楽譜コラム第九回

こんにちは。

弦譜堂(げんぷどう)」代表の松本祐一と申します(プロフィール)。

採譜・TAB譜作成の定番サイトとして10年以上のあいだ多くのお客様にご愛顧いただいております。

もしYouTubeやお手持ちの音源などで「あの曲弾きたいんだけど楽譜がない・・・」というお悩みをお持ちでしたら、弊社にて楽譜の作成をお受けすることができます。

この楽譜コラムではギターやベースの楽譜・タブ譜にまつわる知識をお届けしています。

第九回目の今回はタブ譜上でよくみられる「×」記号についてご説明いたします。

レガート(スラー)について

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タブ譜の「×」っていったい何?

TAB譜でこういう書き方をご覧になったことはありませんか?

音符や数字に混ざって「×」印が書かれています。

ギター譜では、

ベースのTAB譜でもこういう表記が見られます。

ベースTAB譜の×印

この「×」(バツ、です。「x」エックスではありません)印は一体何を表しているのでしょうか。

これには、大きく分けて2つの意味があります。

  • ゴーストノート
  • ミストーン

ひとつずつ見ていきましょう。

ひとつは、「ゴーストノート」を表す記号として。

×印の意味のひとつは「ゴーストノート」です。

ゴーストノートとは、「確かに何か出ているけど音程のない音」と思っていただければだいたいOKです。

ギターならブラッシングとも言いますが、区別の仕方については「ゴーストノートを出す手段の一つがブラッシング、と思ってください。

「ゴースト」という言葉のイメージからあってもなくてもいいんじゃないかと思われることもありますが、引き締まった印象の演奏にするにはなくてはならない技術であり、ギターが本来リズム楽器であることを強く意識する奏法と言えます。

上手く取り入れられれば、音と音の「間」を緊張感で保って聞き手の耳を引き付け続けられることでしょう。

YouTubeから見てみる「×」記号の例。

ギター・ベースそれぞれの例をYouTubeの動画から見てみましょう。

質の高い教則本やDVDで有名なATOSS INTERNATIONAL様、Rittor Music様の作品紹介から引用させて頂きます。

ギターTAB譜の×印

ギターのゴーストノート(ブラッシング)でわかりやすいのはこちらの動画です。

「ああ、こういうのね」とお分かりいただけることと思います。

「ギター教則『ファンク・ブルース・ギター&カッティング』石井完治 Digest」/アトスインターナショナルより引用

00:02~00:08あたりのフレーズを楽譜にするとこうなりますが、動画と見比べてみてください。

×印の譜例

×の部分がゴーストノートです。

左手はコードを押さえる形を保ったままフレットから浮かせることでパチパチした音にしています。

ベースTAB譜の×印

ベースならこちらの動画が分かりやすいですね。

「24 ゴースト・ノートを入れる(2) 『DVDで今日から弾ける! かんたんエレキ・ベース New Edition』」/リットーミュージックより引用。

動画に出ている楽譜の×の部分がゴーストノートです。

左手は弦がフレットから離れる程度に浮かせ、手と弦は離れません。

動画はピック弾きですが、指弾きでも同じようにします。

ベースのゴーストノートはとても重要!

ベースのゴーストノートの採譜はギターよりも難易度が高いです。

音域が聴き取りにくいところにあり、また右手の他にも左手で弦を叩いてゴーストノートとすることもあります。

これらはベース単体の音源ならともかく、バンドサウンドの中ではなかなか聞き取れないものです。

休符とは明確に異なるもので、この区別はベース奏者でないと厳しいでしょう。

無視してしまうと妙に締まりのない演奏になってしまうことも多々あります。

もちろん、弦譜堂ではベースのゴーストノートの採譜も自信を持ってお受けいたします。

×印のもうひとつの意味は「ミストーン」。

TAB譜の×印にはゴーストノートの他にもミストーンを示す場合もあります。

音程にならないノイズも含まれます。

このあたりは暗黙の了解もあったりで、記譜のルールの方が追い付いていないのが実情です。

採譜・タブ譜製作のご依頼は弦譜堂へ!

弦譜堂では個人・法人を問わず楽譜製作のご依頼をお受けしております。
8割以上がが一般のお客様からのご注文です。
もし、

  • 「あの曲弾きたかったんだよな・・・でも楽譜がなくてそのままになってた」
  • 「五線譜だけはあるんだけど、タブ譜がない」という曲がありましたら、お気軽に弊社へお問い合わせくださいませ。