割れた松脂

この写真は割れてしまった松脂です。

こうなってしまうと使いにくくて仕方ないのですが、この破片を溶かしてまた元通りに使えると聞いたので試してみました。

結果、多少の失敗はありつつも使えるようにできました。

 

ご注意
この記事はHow toではなく、微妙な失敗レポートとしてお読みください。 この記事を参考にされて生じたいかなる事態にも責任は負いかねます。

 

弓の必需品、「松脂」

ヴィオラ・ダ・ガンバもヴァイオリンやチェロと同じく弓で演奏する楽器です。

弓の毛の部分には松脂(まつやに)というものを付けます。

なぜかといいますと想像してみて頂きたいのですが、弦と毛は両方ともツルツルなのでこすっても滑ってしまいますよね。

よって毛の方に松脂を付けて摩擦を作るような役目を与えます。

その摩擦のおかげで音が出るというわけです。

この方法、誰が考えたんでしょうね…天才です。

 

美しい松脂。しかし、落とすと割れてしまう。

松脂って、こんな形をしています。

松脂(MELOS)

私は最初ドロドロした粘性のある液体を想像していましたが、

実際に目にしてみるとイメージに反して美しいものです。

 

そう、まさしく宝石の「琥珀」に近い見た目です。

琥珀って樹脂の化石ですからね。松脂も樹脂の一種です。

 

これに弓をこすりつけると粉のようになって毛に松脂が付くという仕組みです。

弾くことで弦にも移りますが、これは毎回弾き終わった後に布で拭き取ります。

 

 

はかなく脆い、松脂。

美しいものは得てしてはかないものでもあります。

松脂は固さはあるのですが衝撃に弱く、そのまま床に落とすと十中八九の確率で割れます。

 

ある日、レッスン中にソファーの上からフローリングの床に落としてしまいました。

あああああ

無残…

これ・・・ほんとに心まで砕ける思いです。

 

割れてしまっても一応使えるには使えますが、使いにくいです。

破片も飛び散りますし。

細かい破片が床などにくっつくと後からベトベトしてくるので、

そうならないよう一度割れてしまった松脂は開けずにしまっておきたくなりますね・・・。

 

希望の光。破片を集めればまた蘇る。

先生いわく、

「かけらを集めてオーブンレンジで焼くと溶けてまた元に戻るよ」

と。

 

あまりこういう作業には自信がないのですが、

新しく買うと値段は4,000~6,000円くらいのようです。

まあダメでもともと、買い直すのは本当に復活できるか試してからでいいかなと貧乏性の私は考えました。

ということでちょっとやってみます。

 

破片を集めて溶かす。

先生の助言に従い、自宅キッチンのグリルで焼いてみようと思います。

用意したのはクッキーの型とアルミホイル。

※後で判明することですが、アルミホイルだけでよかったようです。

クッキー型をアルミホイルで包み、溶けた松脂が漏れないようにします。

(余計な作業でしたが!!)

その中に松脂の破片を入れます。

そしてグリルの中へ。

火加減は「中火以上、強火未満」くらいです。

(この火加減はちょうどよかったと思います。)

 

一気に全部の破片は入りませんでしたので

1分半ごとに溶け具合をチェックして、体積が減った分を足していくことで全部溶かすことができました。

 

粉になってしまった部分は入れていません。

埃やゴミなどが混入するかもしれないと思ったからです。

 

溶けた松脂

グリルの熱によって松脂はこのようにきれいに溶けました。

全て溶けるのにかかった時間はだいたい6分くらいでした。

 

動画も撮ってみました。

爪楊枝でつつくと冷えるにつれて粘り気が強くなっていく様子が分かります。

4kで撮ってみました。

 

復活。しかし・・・。

一晩経って冷えたところで型とアルミホイルを外したところです。

(おっ、いい感じなのでは・・・)

表面を見る限り、きれいに固まっています。

濁りもありません。

アルミホイルに隙間があったのか、結構漏れてしまっていました‥‥なので表面の位置が溶けていた頃に比べて下がっています。

 

型から取り出せないのでまた溶かす。

後は型から出せば固まった松脂がコロリと出てきて一件落着、のはずでしたがそうはいきませんでした。

最初の方で説明しました通り、松脂はとても固いです。

今回使ったクッキー型のようにある程度複雑な形状ではつっかえてしまって出てこないんですね。

どう頑張っても取り出せず、また溶かして今度はアルミホイルの上に流すことにしました。

 

そして固まったのがこちら。

一連の作業によるロスでかなり目減りしてしまいました(@_@)

 

 

元通りにくるまれていた布に戻します。

ライターで一部分をちょっと炙って溶かし、布にくっつけると後々使いやすいですね。

 

 

使ってみます。

この平らになった形の方が表面積が増えて、前よりも弓に付けやすくはなったかなと思いました。

中にアルミホイルが残ってしまっており、これが弓の毛を傷つけないかが心配ですが‥‥

 

まとめ。

 

  • 松脂は落とすと高確率で割れるので扱いは慎重に。
  • 割れてしまっても使えるが、あまりに細かくなってしまったら溶かして再生できる。
  • 溶かす型は、金属などの硬いものは固まってから取り出せなくなるので避ける。アルミホイルを敷いてその上に流してしまってもいい。

 

 

松脂はどのくらいつければいいの?

大体1~2往復こすれば十分です。

私の経験からですが、付けすぎると音がギコギコして良くないです。

少な目に付けて、必要に応じてこまめに付け足していくのがいいと思います。

 

種類が違う松脂を混ぜても大丈夫?

全然OK!!

というよりもむしろ現代では複数の種類の松脂をブレンドして付けることが推奨されています。

昔は混ぜるなと言われたらしいですが。

固めの松脂と柔らかめの松脂を合わせることで両方のいいとこ取りをしようというわけです。

 

実はもう1種類、チェロ用の松脂も持っています。

これは今回復活させたものよりは固めだと思います。

 

 

ブレンドすると言っても今回のやり方のように溶かして混ぜるわけではなく、

柔らかめのものを弓でこすった後に、同じように固い方もこする、という具合です。

私の場合は両方ともそれぞれ1~2往復こすれば十分かなと思います。

 

ここまで書いてみましたが、固めと柔らかめを実際に溶かしてみるのも悪くないかもしれません…機会があれば試してみたいところではあります。

 

今回のブログはここまでです。

次回もお楽しみに。

 

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Written by genpudou

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