弦譜堂の代表・松本祐一(@YuichiMatsumoto)です。

今回は私がローディー時代に得た、 修理依頼の成功率を飛躍的に高める方法のお話です。


卒業から10年以上が経った今なお私の中に活きている、師匠や周りのベテランスタッフの方のアドバイスの一部をシェアしたいと思います。

修理に出しても使い続けることの大切さをもっと知ってほしい。

最後に楽器や機材を修理に出したのはいつですか?

最近の機材はとても能率的に作られていて、修理に出すよりも新しく買った方が安いなんてこともよくあります。

しかしたとえ買い替えるしかないようなものでも、私は一度は修理に出してはおくようにしています。

なぜかと言いますと、「道具は自分とともに成長する」と信じているからです。

修理のついでにどこかをカスタマイズしてもらうようにすれば既製品よりも1段階レベルが上がったと思うのです。

例えば、

買ったままの状態、これをレベル1とします。

断線しやすい部分を補強してもらう。これでレベル2です。

何かバリエーションを生み出すスイッチをつけてもらう。これでレベル3

お分かりいただけますでしょうか?

壊れるたびに買い替えているといつまでもレベル1のままです。

消耗品は仕方ありませんけどね。
しかし、本来ならば修理して使えるはずのものですら半ば消耗品化している現状には寂しさを禁じ得ないのが本音です。

 

修理に出すのが面倒になってしまう理由。

さて、修理に出すべきなんだろうけど出してない、という話に思い当たるところはありませんか?

 

お店まで出向く時間や気力がない

他の機材でフォローできてしまっているからまだ修理の必要に迫られていない

 

などいろいろ理由はあるかと思います。

中でも「どうせ修理に出しても症状が出ませんでした、と言われて戻されてしまうから」という理由は多くの方にうなずいて頂けるところではないでしょうか。

 

私も同様の経験を多くしており、なぜ現場で不調でリペアルームでは動くのかと理不尽に思えたものでした。

機材というものは思っているよりも壊れる。

「持っている楽器や機材すべてが快調で使えることって実は驚くほど少ない」

ローディー時代にお世話になっていたギタリストの梶原順さんが常々仰っていました。
実際、いつも何かしらの機材が修理のために預けられている状態であったと記憶しています。

私の未修理機材 ※直りました!!

私のところにも何年も修理できずに眠っている機材があります。

例えばこのRockman Sustainor。大好きなプリアンプなんですが、4つあるチャンネルのうち3つが不調です。

Rockmanは修理困難なことでも有名でずっと眠ったままです。いつか何とかしてあげたいと思っています。

 

※追記 2020年に修理及びペダルとしてモディファイして頂きました。

一気に5レベルくらい上がったと思ってます。

動画も撮ってみましたのでぜひご覧ください。

 

どうして修理に出しても症状が再現しないのか?

故障というものは白か黒かというものばかりではなく、その間のグレーゾーンと言える状態も少なからずあります。

日々変化するコンディションに左右されず、修理を成功させたいものです。

 

例えば音が出たり出なかったりする場合。これは実によくあるパターンです。

その時、修理に出す時のコツは以下の3つです。

  1. 「音が出ない」ではなく、「音が出なくなることがある」と伝える。
  2. 「症状出るまでお預けします」と時間を取って診てもらえるようにする。
  3.   可能なら修理技術者本人と直接話をする。

 

「音が出ない」ではなく、「音が出なくなることがある」と伝える。

例えば音が出たり出なくなったりしてしまったのは接触不良が原因だったとして、たまたま輸送中の振動などで接触が一時的に改善したりすることがあります。

そうなりますと輸送先のリペアルームでは正常に動いてしまい、「症状出ず」として戻されてしまう、これはもう本当によくある例だと思います。

ですので「音が出なくなった」ではなく「音が出る時と出ない時がある」と伝えるようにしましょう。

「症状出るまでお預けします」と時間を取って診てもらえるようにする。

日々たくさんの修理品を処理していくリペアルームにおいて、1件あたりにかけられる時間は決して長くはありません。

あなたの修理品のために数十分が割かれたとして、その間に症状が出なければそのまま戻されてしまうでしょう。

電源を入れてからしばらくすると出る症状もあります。

ですので、しばらく様子を見てもらえないかと頼んでみましょう。

早く直してもらいたいのが本音かとは思いますが、どっちみちちゃんと直らないことには実戦には戻せません。

症状出る、出ないの押し問答で何往復もすることになるよりは、症状が出るまで預けてしまった方が結果として早く済むこともあると思います。

可能なら修理技術者本人と直接話をする。

これは伝言ゲームのようになってしまうことを防止するためです。

もし量販店への持ち込みなどで受付担当の方を通すことになった場合はなるべく細かく症状を伝えるようにしましょう。

修理に出す時には以上の3点を思い出してみてください。

縁あって手元に来た楽器・機材たちが、少しでも元気な状態で過ごせますように。

 

今回のブログはここまでです。

次回もお楽しみに。

 

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Written by genpudou

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